カーボンブラックは主にタイヤの補強材として使われます。
また、黒色顔料としても使われており、みなさまの周りの「黒い」製品には、カーボンブラックが入っています。
タイヤが黒いのには理由があります。それは、カーボンブラックという炭素の微粒子をゴムに混ぜているから。
使用量はタイヤの重さの約3割にものぼります。このカーボン素材を使うことでタイヤがより強く、より長持ちするようになり、
例えば地面と接するトレッド部分の耐久性は約10倍にアップします。
他にもインクジェットプリンターの黒色インクや様々な工業製品のゴム部品など、
カーボンブラックはみなさんの身近なところで社会や暮らしを支えています。
ゴムにカーボンブラックを混ぜることで、ゴムだけの場合よりもより強く、より長持ちするように。
クルマや機械に使われるゴム部品の強度や耐久性を、用途に合わせてコントロール。
「シースト」はゴムに添加することで強度や耐摩耗性をアップさせるカーボンブラックです。多様なサイズ・車種のタイヤをはじめ、工業機器のゴム部品などにも使用され、さらにお客さまのオーダーに的確に応える優れた品質で、ゴム用ファーネスブラック製品として国内トップシェアを競うほどの信頼を得ています。また電気自動車の普及を見据えた新しいタイヤの開発に着手するなど、社会の動向やお客さまの技術革新に即応した製品を提供できるよう、リーディングカンパニーの責務として研究開発に取り組んでいます。
シースト(上記)で培ってきたテクノロジーを元に、当社が独自に開発したカラー・導電用カーボンブラック「トーカブラック」です。新聞・印刷インクやプラスチック調色などのカラー用途や、レーザープリンター用OAロールなどの帯電防止用に使われています。特に、電線の導電層と絶縁体の中間に使用される半導電層としての性能が評価されることで大きな需要を生み出しており、重要なインフラの一部としてみなさんの快適な生活を守っています。
通常は水となじみにくいカーボンブラックを、独自の表面処理技術で親水性を持つように改質した「アクアブラック」。分散助剤などを使うことなく水への自己分散性を大きく向上させたことで、インクジェットプリンターの黒色インクとして、カーボン素材ならではの深い発色を実現しました。この新しいカーボンブラック素材の研究・開発によって新規マーケットを開拓し、現在では将来性が大きく期待できるほどの需要の伸びをみせています。
カーボンブラックは石油や石炭から作られますが「サーマックス」は天然ガスを原料としています。さらに、通常のカーボンブラックをゴムに混ぜると固くなりますが、本品はゴムらしい伸縮性を保ちながら強度を高めてくれるユニークな特性があります。これを活かしゴム製品、耐火材、プラスチック製品、金属冶金などに活用されています。「サーマックス」は東海カーボングループのカンカーブ社(カナダ)で生産されています。詳しくはカンカーブ社のサイトをご覧ください。